理事長ごあいさつ

第6代理事長 神藏孝之
イマジニア株式会社
取締役会長ファウンダー

 経営者にとって、素晴らしい方々との交流は、本当に大切なものです。その点、日本ビジネス 協会(JBC)は、まさに素晴らしく運が良い人の集まりです。経営者のプライベートクラブが、 2000年に設立されてからここまで、リーマンショックや新型コロナウイルス禍をも乗り越えて、 隆々と発展してきたのは、まさに運が良い人たちの相乗効果だといえましょう。
 あるとき、東洋思想研究家の田口佳史先生は、松下幸之助さんから次のようにいわれたそ うです。 「経営者の条件は、運が強いことである。運を強くするには、徳を積むことである」
 この言葉を受けて、田口先生は「徳」について、次のようにおっしゃいます。
「自分のいまできる最善を、相手の人に尽くしきる気持ちが『徳』である」
 これこそまさにJBCの姿であるように思います。「自己の最善を他者に尽くす人」が集まれ ば、お互いに助けあい、力を出しあって、その場は相乗効果でどんどんと高まっていきます。間 違いなく、「運がいい」状況になります。JBC初代理事長の澤田秀雄さんが、よく「JBCをやめる と運が落ちる」とおっしゃいますが、このような相乗効果のネットワークから外れたら、運が悪く なるのは必定といえましょう。
 一方、日本はいま、まさに大転換期に差し掛かっています。このような大転換期には、仕組み を変える必要があります。現在、霞が関や永田町や大手町では、とても優秀な方々が活躍され ています。しかし育ち方や出身校をはじめ、あまりにも「同じ歯型」で構成されすぎているのでは ないでしょうか。
 この大転換期に、日本全体をより発展させていくために、アニマルスピリットは必須です。決 断力、瞬発力、修羅場を乗り越える経験値も不可欠でしょう。それらの点では、死の谷を乗り越 え、自らの手で成功を切り拓いてきた創業経営者こそ、秀でている確率が高いはずです。
 JBCには歴戦の士が数多く集まっています。相互に交流を重ねるのみならず、社会的な活動 にも力を入れています。JBC・CSR基金では、東日本大震災や熊本地震など、不意の天災で就 学が厳しくなってしまった学生の皆さまに非常にスピーディーな奨学金支援を行ない、トータル で700名を超える々を救うことができました。これらの活動は、もっと日本のなかで重視され るべきでしょう。
 このような組織を、霞が関や大手町と結合させ、日本の中央に屹立させることが、日本の真の発展のために は不可欠です。 これから、JBCと霞が関・大手町の人たちが、横断的に繋がりあう横串のネットワークをつくるこ とにも取り組んでいきたいと思います。皆で力を合わせて、愉快に楽しく、ぜひとも社会を前進させる画期的な 力を生み出していこうではありませんか。